神社について

【乙姫子安河原観音】

御神体:女体石(自然石)
御本尊:乙姫子安河原観音(乙姫神社の末社)
御創祀:約1,500年前(伝承による)


■ ご由緒
乙姫子安河原観音は、阿蘇市乙姫を流れる乙姫川(別名・子安川)の上流に鎮座し、古くから子授かり・安産を願う人々の信仰を集めてきた祈願所です。

お堂の裏手に広がる河原の中央には、女性が仰向けに横たわる姿に見える自然石「女体石(にょたいいし)」があり、この石をご神体としてお祀りしております。

伝承によれば、今から約1,500年前、神功皇后が三韓征伐へ向かわれる際、御懐妊中(後の応神天皇)であられたことから、武内宿禰に命じてこの地で御身の安全と御安産を祈願させたことが、当観音の始まりと伝えられています。

以来、子授かり・安産を願う祈りの場として、多くの人々の信仰を集めてまいりました。

■ 皇室とのゆかり
明治12年(1879年)、大正天皇の御誕生に際しては、第87代阿蘇大宮司・惟敦(これあつ)が七日七夜にわたり御安産を祈願いたしました。

その際には、子安河原の御神石が宮中へ奉持され、のちに御下賜を賜ったことが記録されています。

このように、当観音は古くから皇室をはじめ全国各地の人々より篤い崇敬を受け、現在も多くの参拝者が子授かり・安産を願って訪れています。

■ 子授け信仰について
子安河原観音には、河原の御神石をいただく古くからの習わしが受け継がれています。

男児をご希望の方は黒石を、女児をご希望の方は赤石を祈願のうえ一ついただき、ご自宅の神棚や寝室などの清浄な場所にお祀りいただくほか、身近にお持ちいただきながら日々お祈りいただきます。

古くから、この御神石を大切にお祀りすると子宝に恵まれると伝えられています。

無事に子どもを授かり、安産を迎えられた後には、感謝の気持ちを込めて御神石を元の河原へお返しいただく「お礼参り」の習わしが、今も大切に受け継がれています。



【乙姫神社】

御祭神:若比咩命(わかひめのみこと/阿蘇十二神の六之宮)
御創建:仁寿元年(851年)2月吉日(第55代 文徳天皇の御代)


■ ご由緒
乙姫神社は、仁寿元年(八五一年)に創建された、阿蘇十二神の六之宮として若比咩命(わかひめのみこと)をお祀りする由緒ある神社です。

若比咩命は、阿蘇五之宮に祀られる惟人命(これひとのみこと)の妃であり、神功皇后による三韓征伐の際には主神を助け、九州の開拓にも尽力されたと伝えられています。

その御功績により、若比咩命は宇土郡の浦神社に、惟人命は上益城郡の甲佐神社にそれぞれ祀られ、乙姫神社においても古くから阿蘇大宮司による祭祀が執り行われてきました。

■ 子どもの健やかな成長を見守る祈り
乙姫神社は古くから天然痘(ほうそう)の神様として篤く信仰され、遠近より子どもの健やかな成長を願う人々が絶えず参拝したと伝えられています。

現在も、お子様の健やかな成長と無病息災を願う祈りの場として、多くの方々が訪れ、千年以上受け継がれてきた信仰は今なお大切に守り継がれています。


■ 阿蘇神系図
乙姫神社の御祭神「若比咩命」は、阿蘇地方に古くから伝わる阿蘇十二神の一柱です。下図は阿蘇神社に伝わる神々の系譜を示したもので、乙姫神社と阿蘇の神々とのつながりをご覧いただけます。